「輪箱飯」とかいて「わっぱ飯」とよむ、会津の元祖輪箱飯「田季野」。
お米の名産地である、新潟や会津で郷土料理として親しまれている「わっぱ飯」ですが、食材に鮭やイクラなど海の幸をつかう新潟にたいして、海の幸にくわえて山菜やきのこなど山の幸を使用するのが特徴の会津わっぱ飯。
食材が色とりどりに詰めこまれたわっぱ飯は、まさに宝石箱!味も抜群に美味しい”映える”「田季野」の輪箱飯をご紹介します!
田季野とは

創業は昭和45年。初代店主が尾瀬のふもとにある檜枝岐村で、500年の伝統を誇る「曲げわっぱ」に出会ったのがきっかけで暖簾をあげたそうです。
田季野の店舗は、日光と会津城下を結ぶ下野街道の宿場である糸沢の陣屋を移築・復元したもの。200年以上前の歴史的な風情ある建物です。
下野街道は江戸時代には参勤交代や会津と江戸を結ぶ物流の道としても重要な街道でした。宿場町のひとつである、ねぎそばで有名な「大内宿」は現在も観光地として人気です。
暖簾をくぐると、広い土間に開放感のある吹き抜け!コの字型に座敷が並びます。

店内には千社札や紙幣が貼ってある巨大な木製のなにか…会津の道祖神である男根様が祀られていました。存在感がすごい。

道祖神とは、外からくる疫病や災いを防いで、安全を守る神様のこと
靴を脱いで座敷にあがります。向かって左の広間に通されましたが、4人掛けテーブルのみなので、おひとり様だと持て余します。


隣の席にお客さんがきても、衝立てを用意してくださったので、気兼ねなく食事できます♪
お品書きと輪箱飯

海鮮系も気になりますが、会津に来たからには山の幸を!一番人気の「五種輪箱飯」をいただきます。
・ぜんまい
・きのこ
・蟹
・鮭
・玉子焼き
【前菜2品・お味噌汁・お新香付き】

注文から10分程で運ばれてきました。蓋をあけると…


美しい!開けた瞬間にぶわっと湯気が立ちのぼり、蒸された桧の香りが広がります。

会津米のご飯はふっくらつやつや、なめこなど数種類のきのこ煮はとろっとろ、蟹もジューシーでめちゃくちゃ美味しい!
お米を持ち上げるたびに蒸気にのって、輪っぱの香りがふわっと香るのがなんともお上品です。

輪っぱが余分な水分を吸い取ってくれるのと、開ける瞬間までじっくり蒸されているので、ご飯の旨みが凝縮されたうえ、最後まであっつあつでいただくことができます。
付け合せの「会津けっとばし」。馬肉と細切りのごぼうを甘辛く炊いたものなんですが、これがかなり美味しい。噛めば噛むほど味がでる!

満腹!大大大満足!
単品で会津の郷土料理・こづゆや棒たら煮も注文でき、輪箱飯はテイクアウトもできます♪
田季野へのアクセス
最寄りのバス停「会津若松市役所前」から徒歩3分。
大通りから筋を入った、少し入り組んだところにあり、周りは場末のスナック街で、「こんなところにあるの?」と思わせますが、急に格式高い立派な建物があらわれます。
会津のメインストリート七日町からも歩いていける距離なので、散策がてら「田季野」で食事をすることができます♪

田季野まとめ
豪壮な建物と元祖の貫禄違わぬ、旨みあふれる輪箱飯。
店員さんの気配りも良く、物腰柔らかな立ち振舞や、「寒くないですか?」とお気遣いもいただき、とても気持ちのいいお店でした。
そして、とにかく美味しかった!!!
見た目以上にかなりボリュームがあるので、お腹を空かせて是非行ってみてください♪